学園都市で、いま人気の次世代競技がある。
現実の街並みを疾駆する巨大なバーチャロイドで行なう機動戦。
その正式名称を『電脳戦機バーチャロン』と言う。
超能力者だろうが無能力者だろうが、テクニックさえあれば誰もが対等に渡り合えるところがツボにはまり、
学園都市の生徒間で爆発的に広まっている。
白の意匠で統一されたバル・ルルーンを専用機とするインデックスと、
初期装備テムジンが愛機の上条当麻がバトルを開始したその日。
「凛鈴。富良科凛鈴です。私はリリナではありません……むにゃ……」
寝不足気味の少女が学園都市に降り立った。
そして、上条は遭遇する。
通常のバーチャロンでは起きてはならない未曾有のアクシデントに。
そしてそれは、電脳戦機と学園都市が融合した、壮大な闘いの幕開けの合図だった——!
…という小説版での顛末を経て、
本作では、学園都市を舞台にして新たに巻き起こる騒動・闘いが描かれます!
「とある魔術の禁書目録」は鎌池 和馬氏が電撃文庫で展開する大ヒットシリーズの小説である。
本伝39巻(2017年3月現在)をはじめ、短編集、外伝、コラボレーション作品を含め多くの文庫・単行本が発刊、さらにコミカライズ、TVアニメーション、TVゲーム、劇場映画等、数々のメディアミックスを展開する学園異能バトルの金字塔と言われる作品だ。
科学力を持つ『学園都市』-東京西部の未開拓地にできた学生の街。
しかしその裏の顔は、超能力を開発する、一大能力開発機関。
この都市で生活している主人公の上条当麻は触れただけで超能力や魔術などの異能力を打ち消す『幻想殺』と呼ばれる能力を右手に宿していた。
さらには“不幸体質”なんていうオプションまで付き、クラスメートには“不幸の避雷針”という二つ名まで付けられ重宝されてしまうほどの不幸っぷり。
そんな彼は、いつものように不幸な出来事と共に一日の始まりを迎えたのだが…。
空から降ってきたと言う謎のシスターとの出会いが、幸か不幸か彼の運命を大きく変えることに!!
電脳戦機バーチャロンは、電脳暦(VC)の地球圏を主な舞台とする、一大叙事詩である。
時代はシンギュラリティを超えて久しく、人々の在り様は生物としての枠組を超え、多様なレイヤーに分かれて発展し、混沌とした爛熟の様相を呈していた。
VC87年、月面にて「ムーンゲート」と呼ばれる非人類起源の遺跡が発見された。遺跡の発掘調査から見いだされたオーバーテクノロジーは、巨大な人型戦闘兵器「バーチャロイド」の実用化に寄与する。VCa0年にムーンゲートが覚醒すると、その暴走を抑えこむために出撃したバーチャロイドは、衆目を集める存在となった。
だがこの時、ムーンゲート制御のために起動した時空因果律制御機構タングラムが、束縛の頸木を逃れて電次元の彼方に遁走した。人々はこれを回収、我が物にしようと相争い、やがて抗争は興業化されてオラトリオ・タングラムの開闢へと至る。それは、あたかも終わりなき祝祭であるかのような隆盛を誇ったが、反面、地球圏は確実に衰退し、壊乱に向けて後戻りできない歩を進めていた。
一方、漂流を続けるタングラムは、新たな世界に流れ着き、彼女にとって興味深いものを見出す。学園都市と呼ばれるそこでは、学生たちは能力開発に勤しみ、暗部では様々な策謀が蠢き、核心は常に謎めいていた。好奇の眼差しで見つめるタングラムによって2つの世界の運命は交錯し、新たな物語の転回が始まることになる。
学園都市で使用されるバーチャロイドは、便宜上、G55と呼ばれるカテゴリーに類別される。これは、異空間を漂流、漂着したタングラムの関与により、電脳暦の世界線からオリジナル(VCモデル)のモデルデータが転送、変換後に安定化された存在である。
G55に含まれる機種は、電脳暦の世界で第2世代型と呼ばれる技術水準のものが中心となっている。
制御OSにはMSBS ver.55を用い、学園都市内で運営されるゲーム「電脳戦機バーチャロン」で主に使用されるが、機体の実際の活動領域はゲーム内にとどまらず、実空間も含めて多彩である。